キョロちゃんという謎の生物への憧れ

どうもこんにちは。おんです。

 

突然ですが、あなたは忘れていませんか?あの日の思い出を。

 

純真無垢な子供なら誰しもが追いかけたあの鳥。いや、生物学的に鳥という分類に入るのかどうか定かではありません。

 

「あれは鳥ではない!ナッツだ!」

 

と声高に叫ぶ方もいるかもしれません。

 

しかしそんな細かいことはどうでも良いのです。

 

とにかく「あいつ」を求めて幼い頃の僕は来る日も来る日も駆けていました。

 

今日こそは「あいつ」に会える、という期待を胸に、貴重な60円(現在は70〜80円)を握りしめ、近所の駄菓子屋に足繁く通っていたんです。

 

そう、キョロちゃんをゲットするために。

 

エンゼルという名の壁

キョロちゃんを手に入れるためには通過儀礼があります。

 

あなたもご存知の通り、エンゼル(天使)に御目通りが叶わなければ手に入れる方法は無いのです。

 

しかしエンゼルに出会うためには途方もない努力が必要となります。

 

彼らは天使でありながら、祈りを捧げた所で現れません。

 

彼らが現れるには「金(money)を積むしか無いのです。

 

しかし、幼い僕にとって60円はとても貴重で、一度に積めるのはせいぜい180円でした。

 

その180円で3度のチャンスが与えられ、エンゼルに会わせてください、と強く願うのですが、大抵の場合その願いは聞き届けられません。

 

そう、彼らは天使などではなく、金をむしり取る悪魔だったのです。

 

別にエンゼルに会いたいわけではないのです。本当に会いたいのはキョロちゃんなのです。

 

しかし天使という名ばかりの悪魔はそれを許さないのです。

 

ただ僕には分かっていました。彼らにも隙があるということを。

 

幼いながらに気づいた法則

僕はある時気づきました。

 

エンゼルは臆病なのです。

 

商品棚の手前に並べられた城(チョコボール)には潜んでいない。彼らは後方の城に潜んでいるのです。

 

手前には捨て駒を置き、自分たちは安全地帯である後方で息を潜めている。

 

その法則を見抜いた幼い僕はいつからか後方の城を攻めるようになりました。

 

すると不意をつかれたエンゼルはヒョイっと姿を表すのです。

 

すかさず僕は城から引き剥がし、エンゼルを手中に収めました。

 

法則なんて無かった

勝利の方程式を見抜いた僕は意気揚々と第二陣に挑みました。

 

しかしこの時点で僕は罠に掛かっていたのです。

 

後方にいると見せかけては中軍に位置し、時には前軍に潜み、エンゼルは諸葛孔明のごとく策を巡らせていました。

 

まるで僕が罠にはまるのを嘲笑っているかのようでした。

 

結局僕は翻弄されていただけだったのです。

 

しかしながら僕もタダでは転びません。数々の戦いの中で着実に捕虜としてエンゼルを捕まえていったのです。

 

夢と現実の狭間で

4人の銀のエンゼルを手中に収めた僕。

 

しかし、ある時から僕はキョロちゃんを追い求めなくなってしまいました。

 

理由はあまり覚えていません。

 

おそらく僕の成長と共に興味が他に移っていったからだと思います。

 

幼き日々の思い出として、手中に収めたエンゼルたちは大切に引き出しに仕舞っておきました。

 

次第にその存在すら忘れていってしまいました。

 

金のキョロちゃんが思い出させてくれたもの

出典:しゃべる金のキョロちゃん缶|チョコボール|森永製菓

 

月日は経ち、つい先日の事。

 

テレビを見ていたら突然キョロちゃんが現れたんです。

 

幼い日に夢見たキョロちゃんより、一層輝きを増していました。

 

その姿は黄金に光り輝き、神獣と呼ぶに相応しい姿へと進化していました。

 

その姿を見た瞬間、僕の中で何かが疼き始めました。

 

幼い頃のあの記憶。

 

キョロちゃんを手に入れたいというただそれだけの純粋な気持ち。

 

大人になって黄金に目が眩んだだけかもしれません。

 

しかし純粋に手に入れたいのです。

 

エンゼルたちは今も家のどこかで眠っていることは覚えていました。

 

幼き日の微かな記憶を頼りに僕は必死に探しました。

 

そして引き出しを開けた時、彼らがそこにいました。

 

その表情はどこか優しい笑顔で、僕に微笑みかけているようでした。

 

すぐに数を確認し、手元には4人の銀のエンゼル。

 

残す所あと一人が揃えばキョロちゃんに会える。

 

その瞬間僕は走り始めました。

 

黄金のキョロちゃんを求めて。

 

幼い頃の銅の硬貨が敷き詰められたちっぽけな財布とは違い、お札の入った立派な長財布を握りしめて。

 

近所のスーパーに入るとすぐにお菓子コーナーへ向かいました。

 

今の僕には分かっていました。

 

彼らには法則なんて通用しない。

 

結局「金(money)だということを。

 

僕は前列のチョコ・いちご・キャラメル味を2つずつ取り、期間限定のきなこもちも迷った挙句1つ手に取り、レジを通りました。

 

運命の瞬間(とき)

帰宅した僕は心を落ち着かせました。

 

焦ってはいけない。

 

心を無にしてチョコボールのくちばしを覗いていきました。

 

一つ、また一つと落胆を感じながら覗いていった時、奇跡が訪れました。

 

銀のエンゼルが僕の目の前に現れたんです。

 

そして今まで眠っていた4人の銀のエンゼルと合流し、ついに僕の願いが聞き届けられる瞬間が現れました。

 

ようやく願いが叶う。

 

幼い日々に追い求めたキョロちゃんよりも更に輝きを増したキョロちゃんにやっと出会える。

 

僕は涙で濡れた頬を拭いもせず、すぐに封筒に5人の銀のエンゼルを封印し、日本郵便に向けて送り出しました。

 

実際にキョロちゃんを手に入れるためには後3週間は我慢が必要らしい。

 

僕はそれまで夢と期待を膨らませて待とうと思う。

 

続く・・・

 

注意
この物語はフィクションとノンフィクションが入り乱れています。優しく作者を見守っていただけると幸いです。

 

ちなみに50周年記念缶らしいよ!

 

それでは、またね!

 

 

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